第21回
千葉県歯科医学大会

オンデマンド配信

千葉県歯科向けエイズ研修会

Chiba Dental AIDS Workshop

WEB 配信

オンデマンド配信 2024 年11 月10 日(日)終日配信

HIVに関する
知見アップデート

かつて有効な抗ウイルス薬が存在しなかった時代には、HIV感染症は有効な治療法が存在せず、AIDSを発症し死に至る疾患であった。また、そのような性質の感染症であったことがHIVに関するスティグマや差別を生んだことも間違いない。現在、HIV感染症に関する医療の進歩は目覚ましく、HIV感染者は規則的に内服を継続することによって一般の人と大差のない生命予後が得られるようになった。さらに近年、抗HIV 薬の継続により血中のウイルス量を抑制できていれば、性的パートナーへのHIVの感染を防止できることが示され、適切なHIV治療が行われていれば他者へのHIV感染リスクは大幅に低減されるということが科学的に立証された。一方で、HIVに関するスティグマは簡単にはなくならず、長期生存が可能となったHIV感染者がHIV 診療以外の必要な医療や福祉サービスを思うように受けられない、という事例はまだ散見される。HIVに関する知見のアップデートおよび問題点について概説する。

講師

漆原 崇司 先生
(Takashi Urushibara)

国保直営総合病院君津中央病院医務局呼吸器内科部長、感染制御部長、 感染制御部感染制御室長

略歴
略歴:

昭和56年2月16 日生

  • 平成12年4月 千葉大学医学部医学科入学
  • 平成18年3月 千葉大学医学部医学科卒業
  • 平成18年4月 千葉県立病院群初期臨床研修医
  • 平成20年4月 千葉市立海浜病院内科後期研修医
  • 平成21年4月 国保直営総合病院君津中央病院呼吸器内科後期研修医
  • 平成23年4月 千葉大学医学部附属病院呼吸器内科後期研修医
  • 平成24年4月 千葉大学大学院医学研究院呼吸器内科学
  • 平成27年4月 千葉大学医学部附属病院感染制御部・感染症内科医員
  • 平成28年3月 千葉大学大学院医学研究院呼吸器内科学修了(医学博士)
  • 平成28年4月 国保直営総合病院君津中央病院呼吸器内科医長
  • 令和2年4月 国保直営総合病院君津中央病院呼吸器内科部長(兼)感染制御部感染制御室長
  • 令和5年4月 国保直営総合病院君津中央病院感染制御部長

資格認定等:
日本内科学会認定内科医・指導医
日本呼吸器学会呼吸器専門医・指導医
日本結核・非結核性抗酸菌症学会結核・抗酸菌症指導医
日本化学療法学会抗菌化学療法指導医
ICD(インフェクションコントロールドクター)
医学博士

所属学会:
日本内科学会
日本呼吸器学会
日本感染症学会
日本結核・非結核性抗酸菌症学会
日本化学療法学会
日本環境感染学会

歯科診療における
感染対策

エイズ患者を一般歯科診療所で受け入れることは今やハードルの高いことではない。1980 年代に初めてエイズ感染症に遭遇した時は未知の部分が多く、歯科での受け入れも危惧されるという時代もあった。現在では針刺しなどの血液暴露による感染症発症リスクはHIVについては多剤併用による暴露後予防が行われるようになり、職業的暴露による感染はほとんど発生していないのが現状である。HIVに限らず、紀元前から人類はさまざまな感染症に遭遇し、パンデミックにより人類の歴史は変えられてきた。19世紀後半になってから病原体やその治療法がわかってきたことにより感染症による死亡者は激減した。しかし1970年頃より新たな感染症の『新興感染症』や一時は発生数が減少するも再び出現した『再興感染症』が問題となっている。私たち歯科医療者がこれらの危機を乗り越えていくには、正しい感染対策の知識を身につけ、それを実践していくことが絶対事項である。

感染対策の1つの軸は感染経路への対応である。『標準予防策(スタンダードプリコーション)』や『感染経路別予防策』が基本的な措置となる。新興感染症に対して重要となるのが、これまでの感染予防策をより一層確実に行うことである。感染対策の基本から新興感染症対策までをお話しします。

秤屋 尚生 先生
(Hisao Hakariya)

千葉県歯科医師会 生涯研修委員会 委員

略歴・所属団体
略歴:
  • 1985年 明海大学歯学部 卒業
  • 1986年~ 1988年 IDA(国際デンタルアカデミー)勤務
  • 1989年 上志津中央歯科 勤務
  • 1989年 上志津中央歯科 院長就任

所属団体:
日本顎咬合学会 会員・認定医
佐倉市 介護認定審査会 委員

歯科治療における感染対策

千葉県エイズ協力歯科医療機関紹介制度について

学校歯科・スポーツ歯科推進委員会企画

School dental training session

WEB 配信

リアルタイムオンライン配信2024 年11 月10 日(日)
① 9:30 ~ 12:20 ② 13:00 ~ 14:10

日頃より、学校歯科保健にご協力いただき、誠にありがとうございます。

今年度も千葉県歯科医学大会内で、学校歯科医の基礎研修と更新研修を以下の内容で開催いたします。

①学校歯科医基礎研修~
学校歯科保健概念、
学校歯科における保健教育、保健管理、組織

9:30~12:20

1、日本学校歯科医会主催の学校歯科医に対する基礎研修
①「学校歯科保健概念」( 千葉県教育庁教育振興部 保健体育課 )
②「学校歯科保健における保健教育」
③「学校歯科保健における保健管理」
④「学校歯科保健における組織活動」

②学校歯科医更新研修~
教育関連法規の理解と 改定のポイントについて

13:00~14:10

2、学校歯科医の更新研修
研修会の有効期限は10 年となっておりますので、しばらく受けていらっしゃらない先生は是非受講をお願いします。

学校歯科医の法的な立場や、求められている内容、また歯科健診の目的と細かいルールを分かりやすく解説いたします。
「CO要相談」の使い方や、GとGOの違い、Cの基準、歯並び異常は歯列矯正を勧告するものではないこと、などを今一度ご理 解いただければ、歯科健診での悩みが解決されると思います。就学時健診の時に新たに「う蝕多発傾向者」という記載が追 加されております。

また、学校での怪我に対しては、スポーツ振興センターの保険を活用いたしますので、その概要もご理解いただければと思います。

是非ご参加ください。

講師

塚田 幸生 先生
(Yukio Tsukada)

千葉県歯科医師会学校歯科スポーツ推進委員会 委員長